FUJISATO LIVING COLUMN

  • 暮らしのタネ
  • 2022/11/16

自然に恵まれた藤里町は今、秋野菜や果物、きのこ、木の実などが収穫の時期を迎えています。10月29日に開催された「町民祭」では、町民の方々が育てた野菜がずらりと並びました。私は地元で採れた野菜等は「産直」や「森のえき」で購入しますが、顔見知りの方が育てたものだと安心感がありますね。採れたては色が良く見た目にもおいしそうで、実際食べると歯ごたえがあって箸が止まりません。最近は気温が下がってきているのでお鍋や煮物などの料理にしています。

 

収穫真っただ中の今、ありがたいのがおすそわけです。近所のおじいさんや友人が、「うちで全部食えねえがらすけてけれ~」と言って、さつまいもや梨、栗を持ってきてくれました。「すけてけれ」とは、秋田弁で「助けて」「手伝って」という意味です。本当に食べきれないほどあるのかどうかは別として、「あなたのことを気にかけているよ」「いつも世話になってありがとう」という言外のメッセージが人の温かみを感じさせてくれます。

 

こうして地元の野菜を使った料理と、人とのつながりで体と心を温めながら、これから来る本格的な寒さに備えていきます。

 

文=菊池加奈子

 

菊池加奈子(きくちかなこ)

わたす研究所・メンバー。藤里町出身・在住。乳児~小学生4児の母。

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