FUJISATO LIVING COLUMN

  • 暮らしのツボ
  • 2023/02/28

移住検討中のみなさんから一番聞かれるのは、雪に関すること。

わたけんコラムNo.5では、初級編として雪寄せグッズをご紹介しました。

今回は、毎日の生活がどんな感じになるのかをご紹介します。

 

雪国では冬になると、雪のことを毎日考えるようになります。

例えるなら、食べ盛りの子どものいる親御さんが、

「今日の晩ご飯どうしよう」と考えるのと同じ感じです。

毎日の家事に大きなタスクが1つ加わり、冷蔵庫の中身を確認するように

天気予報や空模様を確認しながら、その日どうするかを考え動いていきます。

雪寄せ範囲が広いと、家庭用除雪機が必要に

 

 

雪寄せのタイミングは、朝早起きして、という人が圧倒的に多い印象です。

藤里は早起きの方が多く、5~6時頃から作業する音が聞こえてきます。

人によっては、夜、食後の運動も兼ねてやる、という人も。

15分、30分と時間を見つけて、コツコツと片づけていきます。

屋根の雪下ろしなどは、シーズン中に数回、休日にまとまった時間で行います。

 

また、仕事で職場の雪寄せ作業が必要という人もいて、

雪と戦う日々が続きます。

 

わたけんオフィス、屋根の雪下ろし中

 

 

ここまで聞くと、大変さばかりがイメージされる雪対応ですが、

よいこともあります。

 

誰にもどうしようもないことで、みんなが同じように大変になるので、

ご近所さんなど、周りの人たちと励ましあいながら進めます。

向かいのお母さんが「がんばりましょう!」と声を掛けてくれたり、

隣のお父さんが凍って開かない流雪溝のフタを開けてくれたり、

知り合いが車のスピードを緩め、労をねぎらってくれたり。

人のやさしさに触れ、町の人たちのことを知ることができます。

 

また、普段はあいさつ程度しかしない町の人と、

雪が共通の話題になり、会話がスタートすることもあります。

道端では、スノーダンプを持ったまま手を休め、

立ち話をする姿をよく見かけます。

多くの人が車を使う藤里では、少なくなった光景です。

 

1人でやると辛いけど、2人ならあっという間

 

 

1人で抱えず、家族と協力したり、近所の方々にタイミングやコツを聞いたり、

コミュニケーションを取って進めることが、この時期を乗り切るコツかなと思います。

身体を動かすよい機会と捉えて、今年ももう少し、がんばりたいと思います。

 

 

文=佐々木絵里子

 

佐々木絵里子(ささきえりこ)

わたす研究所・代表。埼玉県出身で、結婚を機に藤里町に移住して10年弱。小学生と保育園児の2児の母。

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