FUJISATO LIVING COLUMN

  • 暮らしのツボ
  • 2023/03/17

全国的に、春の訪れが早いとされる今年。

例年、3月初旬までは雪寄せ作業が必要な藤里ですが、

今年は、2月いっぱいで雪のシーズンは終了となりました。

 

とは言え、ここは北東北。

3月中は、その日にもよりますが、防寒着の手放せない寒さが残ります。

ストーブも朝から晩まで常時稼働しており、移住後数年、

季節のペースに慣れないうちは、この寒さはまだ冬だな…と感じていました。

昼間、薄着で過ごせるほど気温が上がっても、夜うっすら雪が積もることがあり、

1日の中での寒暖差は想像以上に大きく、用心が必要です。

 

夜積もった雪が、朝日で一気に解けて、霧が出ることも。

 

 

このように冬モードから春モードに切り替えていいのか、

判断が難しい3月ですが、それでもやはり、

1~2月の厳冬期は終わったんだなと感じるのは、

日差しの暖かさと白鳥たちの存在です。

 

暖かい日差しで田んぼの雪が解け、土がうっすら見えるようになると、

南で越冬していた白鳥たちが藤里にも訪れます。

 

また、どこからともなく聞こえてくる白鳥たちの声を頼りに、空を見上げることも多くなります。

冬の間、寒さで肩をすぼませ、転ばないように下を見て歩いていた私たちに、

「冬はもう終わりだよ、空を見上げてごらん」と呼び掛けてくれているようです。

 

こうして三寒四温を繰り返すうちに、本格的な春が近づいてきます。

 

藤琴川で羽を休める白鳥たち

 

 

文=佐々木絵里子

 

佐々木絵里子(ささきえりこ)

わたす研究所・代表。埼玉県出身で、結婚を機に藤里町に移住して10年弱。小学生と保育園児の2児の母。

 

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