今年は暖冬の影響で、終日氷点下の日は限られていましたが、
例年通り、日中も凍り付くような寒さが続く日々だと……
「今夜は『氷止め』しなくちゃダメだよ〜」と地元の人から言われ、
移住当初の私は「なんですか、それ?!」となりました。
寒さが厳しい土地では、水道も注意をしなければなりません。
今回は「氷止め(こおりどめ)」についてご紹介します。
氷止めとは、水道の凍結を防ぐために、
水抜き栓(元栓)を閉めて水道管内の水を全て抜くこと。
藤里では氷止めと呼ばれていますが、
他の地域では「水抜き」や「水落とし」などとも呼ばれています。
冬場の氷点下が続く時期や、長期間留守にする際などには
この作業をしておく必要があります。
地元の人たちに聞くと、目安はマイナス4度。
水回りのある部屋の日当たりや、断熱構造などによって
凍りやすさは異なるので、あくまでも1つの目安ですが、
天気予報を確認して、今晩は特に冷えるなという場合は
寝る前に氷止めをしておくのがおすすめ。
では、実際にやり方をご紹介。
寒冷地で暮らした経験のない方は見たことがないかもしれませんが、
台所や、お風呂場の近くにある水抜き栓を探します。
金属製のふたの下にあることが多いです。
①元栓の場所を探してふたを開ける
引越しの際に大家さんに場所を確認しておくと便利!
②蛇口を開ける
水道管に水が残ると凍ってしまうので、蛇口は全開にする。
③元栓を回して水道を止める
蛇口からの水が止まるまでしっかりと閉める。
④完了
水が出なくなったら完了です。
面倒だし、わからないからとこの作業を怠ると、
翌朝水が出なかったり、水道管の破裂の原因になることも。
また、意外にもトイレの水が凍ってしまうこともあるので、お忘れなく!
元栓の場所がわからない、もっと手軽な方法はないのか? という方は、
水道の水をちょろちょろ出しっぱなしにしておくやり方もあります。
水を流しっぱなしにすることで、水道管の凍結防止になるそうです。
万が一凍ってしまい水が出ない場合は、
蛇口にタオルを巻いてぬるま湯をかけたり(熱湯だと破損するので必ずぬるま湯で!)、
ドライヤーで温めたり、部屋全体をあたたかくしたりして、水が出るのを待ちます。
私は以前、最強寒波が来るという夜に氷止めを忘れて寝てしまい、
洗面所にある洗濯機の水が出なくなってしまいました。
連日の寒さもあり、なかなか溶けず洗濯ができず、
隣町にあるコインランドリーに走ったことも……。
そうならないためにも、
天気予報を確認しながら水道にも注意してくださいね。
※家によっては氷止めが必要ではない場合もありますので、引越し時にご確認ください。
文=根岸那都美
根岸那都美(ねぎしなつみ)
わたす研究所・副代表。宮城県出身、東京から藤里に移住して7年。個人で営む「初恋デザイン」との兼業。