藤里町役場の向かいに位置する「かもや堂」。
大きなガラス張りの建物で、初めてここを訪れた方から
「この建物ってなんですか?」と聞かれることもしばしば。
今回は、改めてこの「かもや堂」についてご紹介!
「かもや堂」は“みんなの作戦会議室”とも呼ばれ、
ワークスペースが必要な時、人と会いたい時、何かを始めたい時など、
様々なシチュエーションで自由に使える便利な場所です。
1階はフリースペースで、平日10時から17時まで予約なしで使えます。
もちろんWi-Fiも利用可能。
移住候補地として藤里町の見学に来る際や、
移住後、自宅にインターネット接続がまだない期間など、
ネット環境が必要な時に頼りになる存在です。
1階には3つのテーブル席と予約すれば利用できるキッチンも。畳敷きの小上がりもあり、小さいお子さんを遊ばせることもできます。
また、2階は広めの座敷があり、予約をすれば貸切ることができます。
集中して作業したい時や、オンライン会議の際などに便利です。
2階の和室。プロジェクターも貸し出してくれるので、PC画面を投影しながら会議も可能。グループで借りて、作業やワークショップの会場としてもおすすめ。
また、「かもや堂」はチャレンジしたい人にとっても
とても大切な場所にもなっています。
例えば、飲食店や小売店を始めたいけれど、
最初から店舗を構えるのは難しいな……という場合、
「チャレンジ申請」という制度に申請・予約をすると、
お試しで飲食の提供や物販などを行うことができます。
この制度を利用して、お試しでランチ営業を行いながら
メニュー開発やPR活動を行った結果、自分のお店を持つことができた方や、
拠点を持つには至らない団体が、会議や作業場所として使いながら
活動の幅を広げ、数年後に自分たちの拠点をオープンしたケースもあります。
何か新しいことを始めてみたい方や、
チャレンジしてみたい方にとって
自由に使える場所があることは心強いですよね。
なお、「かもや堂」は今の形に変わる前、
「かもや食堂」という町民に長らく愛された食堂でした。
店主は、
「町役場の目の前で商売させてもらっているんだから、
ただ商売していればいいということではなく地域のためにと思ってやらねば」
と言い続けていたそうです。
2014年に店主が亡くなったのと共にお店は幕を下ろしましたが、
ご本人とご家族の意向もあり、町役場の担当者が思いを引き継ぐ形を模索して
リノベーションコンペを企画し、「かもや堂」として生まれ変わりました。
詳しくは、藤里町発行のフリーペーパー『とんじこんじNo1』に
「どうなる?未来のかもや堂どうする?」という記事が掲載されています。
かもや堂にも置いてありますので、ぜひご一読ください。
『とんじこんじNo1』(2016年3月発行)。現在No.6まで発行されています。
“みんなの作戦会議室”は、この地域に暮らすみんなに開かれた場所。
ぜひ、利用してみてはいかがでしょうか。
※予約や利用方法については
→藤里町役場ホームページ「かもや堂」予約申し込みと予約状況
http://www.town.fujisato.akita.jp/download/1306
町の有志団体や協力隊が数日限定のランチ営業をすることも。大人気だったイベントで出されたカレーライス。
文=根岸那都美
根岸那都美(ねぎしなつみ)
わたす研究所・副代表。宮城県出身、東京から藤里に移住して7年。個人で営む「初恋デザイン」との兼業。