藤里町への移住を考える子育て中の方のために、子育て・教育環境をご紹介。
何回かに分けてお届けしますが、今回は、まず保育園と幼稚園です。
藤里町には、私立の園はなく、町立の保育園・幼稚園がそれぞれ1つずつあります。
保育園は0歳児から2歳児(3歳になる学年)まで、3歳児(4歳になる学年)以降は全員が幼稚園に上がります。
幼稚園の通常保育時間外には、同じ園内で預かり保育が実施されています。(※1)
つまり、町外にある私立に通うのでなければ、保育園も幼稚園も一択。
都市部から移住した方の中には、当初、選択肢がないことに実は不安を感じていたという声もありました。
確かに、選べないのであれば、事前にどんな園なのかしっかり把握したいですよね。
各園の詳細は次回以降の記事でご紹介しますが、今回は、保護者として私が感じた両園に共通するよさをご紹介。
日常的に自然と触れ合える
まずは何より、自然と触れ合う機会を日常的に作ってくれている、という点。
お天気とみんなの体調さえよければ、お散歩や外遊びに連れ出してくれているようで、移動中の子ども達を町内で見かけることもしばしば。
その際にも、担任の先生によって、様々な工夫をしてくれています。
一例ですが、私の子どもの通うクラスでは、牛乳パックとリボンで作った「虫カゴ」を1人1つ用意し、子ども達が興味を持ったものを入れて持ち帰っています。
お迎えの際、カゴの中身を子どもが紹介してくれるのですが、お花や葉っぱを入れる子もいれば、虫や「虫のごはん」と言って草を入れる子も。
お友達のカゴにも興味深々で、たくさんの発見があって楽しかったことが分かります。
冬も、しっかり防寒して雪山に登ったり、そりで滑ったり、足腰が丈夫になりそうです。
世界自然遺産のふもとで、五感を刺激してくれる遊びが毎日出来るというのは、ここで暮らす醍醐味だと感じます。
少人数かつ地域密着だからこそ
2つ目は、少人数かつ地域密着だからこそ、先生方が子どもたち1人1人により丁寧に向き合ってくれていること。
都市部では、先生と家庭との接点は園のみというケースが多いと思いますが、ここ藤里は違います。
先生方の多くも同じ地域に住んでいるので、スーパーやお祭りでも会う存在であり、場合によっては、兄弟の同級生や部活の先輩の親御さんだったりします。
園外で家族と一緒にいる時の子どもたちの様子や、保護者のキャラも把握した上で、1人1人に向き合ってくれているといつも感じます。
「それって距離が近くて息苦しくない?」という声も聞こえてきそうですが、そこは先生方、プロです。状況に合わせて上手に対応してくださっている印象。
人によって感じ方は千差万別だと思いますが、私の場合は、先生方の個性や普段の様子もだんだん分かってきて、安心して子どもをお願いできるようになっていきました。
子どもの数は年々減っている藤里町ですが、少人数かつ距離が近いからこそできることもあると感じます。
長くなってきたので今回はこのへんで。
また別の機会に、各園の様子や就学後についてもご紹介したいと思います。
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※通常保育は平日9時~15時。平日の7時半~9時、15時~18時半、
土曜・代休日の7時半~18時半まで、預かり保育を実施しています。
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文=佐々木絵里子
佐々木絵里子(ささきえりこ)
わたす研究所・代表
埼玉県出身で、結婚を機に藤里町に移住。町役場および地域⼥性陣との協働プロジェクトを経て、2022年わたす研究所として独⽴し、地⽅における柔軟な働き⽅のしくみづくりに取り組む。2023年より一般財団法人 KILTA(キルタ)理事、藤里町教育委員会委員も兼務。小学生と保育園児の2児の母。